ほーすけの部屋

「森の賢者を目指すブログ」を書いてますほーすけです。他人の事などまったく考えない、個人的な部屋です・・・

黒匣とシンギュラリティ

こんちゃす。ほーすけです。



黒匣って中2臭いな。

誤変換じゃないよ。中2病なだけだよ。

ただ単に、「ブラックボックス」をカッコつけて言ってみただけです。

以後は、ブラックボックスに統一しますね。

恥ずかしいんで。




さて、皆様はブラックボックスと聞いて、

どんな事を連想されるでしょうか?

政治。閉鎖的な施設や団体。飛行機に積まれてるメモリー。妻のへそくり。

人によって、思い浮かぶ事は違うかと思いますが、

今回、僕が考えるのは、まさにそこなんです。



「人の思考はブラックボックスである」

これがメインテーマです。みなさん、ちゃんとノートはとってますか?テストに出ますよ。

全く同じものを見聞きしても、受け取りかたは千差万別。

これは、ブラックボックスを通過すると、

ブラックボックスに入れる前の形が変化し、

出てきた時には、もはや別の物になっているからです

ともすれば、出力結果はどのブラックボックス(誰の思考)を経由するかで、

完全に別物になるのはお分かりいただけるかと・・・



もう少し説明しますと、人の思考は、

生まれた場所、時代、両親、身体的特徴、周囲の環境、etc(キリがないです。めんどくさい。)

その人間にまつわる全てが材料となって、形成されます。

もちろん、遺伝子的に性格の方向性が左右されるというのも事実かとは思いますが、

個人的には、それは性質であって、思考の形成に直結するとはあまり思っていません。


例えば、
千年に一人の天才が生まれたとして、

その子を無人島のジャングルに放り込んでおいたとしましょう。

その子が自力で船を造り、未知の物質を携え、人間社会に戻ってきて、100ヵ国語でそれを世界に伝えるでしょうか?

おそらく、狼に育てられて、立派な狼に育つでしょう。

・・・もしかしたら、一万年に一人の天才ならやるかもしれませんけどね。




人同士の関わり合いにおいて、本当に理解しあう事など、到底不可能です。

なぜそんな行動をとるのか?なぜそう思ったのか?

それを知るには、相手の思考回路を追う必要がありますが、

そこはどっこいブラックボックス。匣の中身は永遠に謎です。





ではここで、ヘタな例え話を一つ。

「とある所に、一人の青年がおりました。

青年はとてもとても頭がよかったのですが、

心の中に悪魔が住んでいたのです。

青年はこれまで沢山悪い事をしてきました。

殺人、強盗、強姦、薬物の使用や売買。

犯罪のカタログの様な生活を送っていた青年ですが、

他の人達には理解が出来ない程に頭がよかったので、

全て証拠不十分で釈放されていました。

青年のお父さんは何度も説得をしましたが、

青年は悪い事をまったくやめませんでした。

最初のうちは、「きっと悪い事をやめてくれるだろう」

と思っていたお父さんですが、だんだんとその心は小さくなって、

ついには青年の事が怖くてしかたなくなりました。



青年が、また人殺しをして帰ってきた夜、

お父さんはこう思いました。

「これ以上、この子のせいで不幸になる人を増やしてはいけない・・・」

意を決して、お父さんは眠っている青年を殺しました。




次の日、お父さんは警察に自首をしに行こうとしましたが、

死んでしまったので、行けませんでした。

青年の事をお父さんが殺してしまった事を知ったお母さんが、

感情的になってお父さんを殺してしまったのです。

2つの命と1つの心を失った代わりに、

街は平和を取り戻しましたとさ。

めでたしめでたし。




我ながら、薄暗い例え話になってしまった(笑)

では、ここで問題です。

>このお話で、一番悪かったのは誰でしょう?

>また、誰がどうすれば皆が幸せになれたでしょう?


この問題に対しても、人によって答えは違うでしょう。

考え方や普段の行動、幸せの定義すら人によって違うのですから当然です。

基本的には、「青年」「お父さん」「お母さん」を想定していますが、他の答えでも別にいいんじゃないでしょうか。




「警察」と答えたあなた。
ごもっとです。

「被害者」と答えたあなた。
多分サイコパスです。

「問題の出題者」と答えたあなた。
才能があります。世の中に役立てて下さい。



「最善の選択肢はどれか」

を考えるよりも、

「他の選択肢はないのか?」

を考えた方がいい場合はままあります。

そっち方面でも(個人的に)面白い話があるんですが、

別の機会にいたしましょう。脱線しちゃうんで。




んで、ここまでの言いたい事をまとめますと、

・人は完全に分かり合えない。
・それはブラックボックスのせいである。

大体こんな感じ。

それを踏まえて。です。

全ての人は、他人からは中身の分からない匣を抱えていきています。

いや、むしろ自分ですら匣の性質を理解できていない場合がほとんどでしょう。

なぜなら、自分の匣の性質が完全に自分でわかっていれば、

完全に自分をコントロールできる。

つまり、誰もが「失敗しない人間」でいられるんです。

自分の匣の性質を理解できていないから、

自分のコントロールが上手くいかず、

「よくわからない」
「とにかくできない」

という事が起こるんだと思います。

ダイエットが続かないのとか。




長い間、人間は争いを続けて来ました。

今でも戦争やテロは無くならないし、

いじめ問題も、万国共通で残り続けます。

全ての原因はブラックボックス

単純に「それぞれが違う」ただそれだけ。

厳密に言えば、「違い」は問題ではありません。

個体それぞれが違う性質を持っていること自体には、

さぼどの問題はありません。

むしろその違いこそが、真に生き物の魅力のはずです。

ここまでの話で、僕が何を言いたいのか・・・

なんとなく分かってもらえると嬉しいのですが・・・



結果、問題は「違いを受け入れられない弱さ」です。

では、なぜ受け入れられないのか?

人の負の感情はほぼ全て「不安」から生まれます。

・怒りは「何もかも上手くいかないのではないか」という不安から

・嫉妬は「相手より劣っているのではないか」という不安から

・傲慢は「誰かに支配されてしまうのではないか」という不安から

・憎しみは「もう自分は幸せになれないのではないか」という不安から

この「不安」を取り除く為に、人は敵(自分と違う人)

を倒そうとするのでしょう。

しかし残念なことに、いくら他人を倒したところで、

「不安」は無くなりません。

「不安」は常に自分の中にあるからです。

真に倒すべきは、他人ではなく自分の弱さ。

この事に気がついていない人が多すぎます・・・





ニーチェも言ってます
「事実というものは存在しない。あるのは解釈だけだ。」

世界というものは「自分の外側の出来事を、

自分がどう解釈しているか」に過ぎません。

あなたがこの世界を天国だと思えばここは天国だし、

地獄だと思えば地獄なんです。決めるのはあなたです。






人間は、これまでの長い歴史の中で

争いを続けて来ました。

数万年の歴史を積み重ねても、世界に平和が訪れないのは、

・人間は違う「だから」滅ぼす。

の理屈で生きているから。これを、

・人間は違う「だけど」お互いを尊重する。

と、「だから」を「だけど」に変える。

たったこれだけの事で、この世界からあらゆる悲しみは消え去ると思います。




昨今、「シンギュラリティ」という言葉をよく耳にします。

語弊を恐れず、ざっくり言ってしまえば、

「AIが人間より頭良くなる時」の事ですね。

AIの知能が、人間の脳の思考力を越えた時いったい何が起きるのか・・・

楽しいテーマではありますよね。

進化したロボット達が
「我々は全く異なる存在です。
 しかし、互いを尊重し合って、
 共存できるはずです。」

なんて言い出して、

一方の人間が
「機械のくせに生意気だ、人間が一番偉いんだよ!」

なんて言い出したら、目も当てられません。



AIのシンギュラリティが近づく中、

人間のシンギュラリティはいつ訪れるのだろうか。

僕達は、テクノロジーに進化を促されているのかもしれない。